人生には誰にでも急にお金が必要になる時があります。
急な冠婚葬祭で出費が重なった。
事故や病気で入院することになった。
急に実家に帰省しなくてはいけなくなった。
会社を首になってしまった。
どうしても欲しいものがある。
そんな時の救済策が「お金を借りる」という方法です。
お金を借りる方法には様々な選択肢があります。
・銀行の目的別ローンからの借入
・銀行カードローンからの借入
・消費者金融カードローンからの借入
・クレジットカードのキャッシング枠からの借入
中でも断トツで人気があるのが、銀行の目的別ローンやカードローンです。
大手メガバンクからの借金であれば金利も低く、返済の負担も少なく済みます。
せっかくなら銀行から借りたいと思うのは当たり前です。
しかし、「ブラック」な状態の場合、銀行から融資を受けられるかどうか不安に思っている方も多いでしょう。
今回はブラックでも借りられる銀行はあるのかどうか、まとめてみました。
そもそもブラックとはどういう状況なのか
「ブラックでも借りられた」「審査が甘いからブラックでも大丈夫」という言葉を見かけることがあります。
そもそもブラックとはどういう状況を指すのでしょうか?
ブラックとは過去にお金のトラブルを起こし、信用できないと判断されることを言います。
お金を貸すだけ貸して、返済されなければ貸金業者は経営破綻を起こしてしまいます。
お金を貸した分、利息をつけてきっちり完済できそうな人にしか貸したくないのです。
そこで、過去にお金のトラブルを起こした者を信用情報機関に登録し、融資をしないようにしています。
正式な名称で「ブラック」と定義されているわけではありません。
「携帯電話の利用料を6ヶ月滞納している」「消費者金融からの借金を3ヶ月遅延している」というような情報が信用情報機関に記録されている状態を一般的に「ブラック」と言うのです。
「ブラックリスト」なるものが存在しているわけではありません。
また「ブラックリスト」に名前が記載されることもありません。
信用情報期間の記録に「過去のトラブル」が記載されている状態を通称「ブラック」と呼びます。
ブラックで借りられる貸金業社は存在しない
信用情報機関の記録に深刻な「お金のトラブル」が記載されている場合、借りられる金融業者は存在しません。
これは銀行だけではなく、消費者金融、街金(中小消費者金融)でも同じです。
町中にある無人契約機で申し込みを行っても審査基準は変わりません。
お金を貸すだけ貸して、返済されなければ貸金業者は経営破綻を起こしてしまいます。
どこもお金を貸した分、利息をつけてきっちり完済できそうな人にしか貸したくないのです。
過去に深刻なお金のトラブルを起こしている相手を信用することはできません。
ただし、信用できるか(返済能力があるかどうか)は過去のお金のトラブルだけで判断するわけではありません。
申し込んだ人物が本人かどうか。
どこに住み、どこに勤めて、年収はいくらなのか。
提出された書類に虚偽はないか。
こうしたいくつもの項目で返済能力の有無を判断します。
過去にお金のトラブルと起こしていても、現在は真面目に働き信頼できると判断されれば融資が行われるでしょう。
よくある勘違い
「A社の審査に落ちてしまったけど、B社の審査には通った。B社はブラックでも借りられる」
という、よくある口コミは大きな勘違いです。
「A社に落ちて、B社では通った。」
この事実から分かるのは、A社とB社の審査基準が異なるということです。
例えば銀行A社と大手消費者金融B社では審査基準が異なります。
A社の審査に落ちたからブラックで、B社はブラックな自分でも融資を受けられた、ということではありません。
それぞれ審査を行っていますが、審査基準が異なるため、A社でダメでも、B社で審査に通過できたのです。
審査に落ちたから「ブラック」ということではないので注意が必要です。
審査は企業によって複数の項目があり、信用情報機関の記録に全く問題がなくても審査に落ちることがあります。
信用情報機関の記録はクレジットカードの履歴や住宅ローンの有無などを記載するものです。
今まで一度もクレジットカードを作ったことがなく、借金をしたことがない人なら当然登録内容はキレイでしょう。
しかし、それだけで信頼できる人物と判断できるわけではありません。
例えば年収に見合わない額を借りようとしていたり、勤務年数が短すぎたりすれば信用情報に問題がなくても、返済能力があるとは思えないでしょう。
そう簡単にブラックにはならない
審査に落ちたから、すなわち自分はブラックなのだと判断するのは早計です。
審査基準は審査をする金融会社によって異なるからです。
例えば、同じ銀行でも目的別ローンとフリーローンでは審査基準が異なります。
目的別ローンとカードローンでは審査基準が異なります。
更に大手メガバンクと地方銀行でも審査基準が異なります。
当然銀行カードローンと消費者金融カードローンでは、同じカードローンでも審査基準が異なりますし、消費者金融でも大手と中小でも基準は異なります。
そもそも、そう簡単にブラックになるものではありません。
・カードの引き落とし口座にお金を入れておくのを忘れてしまった
・残高のチェックを忘れていて水道光熱費の引き落としができなかった
・ついうっかり支払い期日を忘れて返済が延滞してしまった
・お金を使いすぎてしまって返済が遅れてしまった
・急な体調不良、怪我、入院等で支払いに行くことができなかった
・急な出費があり返済が遅れてしまった
こうした突発的なことは誰にでも一度や二度あるものです。
急なトラブル、ついうっかりは忙しかったり疲れていたりすると誰にでも起こりうることです。
たった一度の失敗で「信用できない!」と判断され、即座に「ブラック状態」になることはありません。
・他社からのローン返済が数ヶ月も遅れてしまっている。
・債務整理をしたばかりなのに、また借金を重ねようとしている。
・数ヶ月に渡ってクレジットカードや携帯料金を滞納している。
こうした意図的な状況でない限り、本当の意味での「ブラック」にはなりませんので安心して下さい。
逆にヤバいスーパーホワイト
ブラックがあれば反対にホワイトがあります。
ホワイトと言えば、信用情報がきれいな人のことを指します。
しかし、ホワイトすぎる「スーパーホワイト」は逆に融資が受けられないということがあります。
「スーパーホワイト」はクレジットカードを一度も作ったことがなく、一切の借金をしていない人のことを指します。
信用情報を調べても、何の情報も出てこないのが「スーパーホワイト」です。
一見とても良さそうに見える「スーパーホワイト」ですが、この場合逆にローンが組めないことが多いです。
借金をしたことがないのに、借金ができないなんて理不尽ですよね。
しかし銀行など貸金業者からすれば、クレジットカードを毎月使って、毎月きちんと払っている人のほうが信頼できるのです。
何年も毎月クレジットカードの支払いができているのだから、借金もきちんと返してくれるだろう。
このお金の流れなら返済も問題ないだろう、と判断するのです。
お金の流れを見ればその人の人となりや生活が見えます。
何も履歴がなければ、信頼できる人物か判断するポイントがないため、人となりが証明されず、逆に審査に通れなくなってしまいます。
現代ではある程度の年齢になればクレジットカードを持ったことがない人は、ほぼいません。
買い物、携帯料金や公共料金の支払い、ETCなどクレジットカード決済が当たり前に行われているからです。
そんな現代で逆に信用情報が真っ白というのは、名字を変えるネームロンダリング(養子縁組や結婚で名前を変える詐欺)が疑われる非常に怪しい人物に映ります。
一度自己破産をしたり、借金を踏み倒した人が名前を変えて再び借金の申し込みをするケースがあるため、スーパーホワイトは警戒されます。
仮にブラックの人が養子縁組や婿入りで名字を変えたとしても、スーパーホワイトとなり逆に徹底した調査でブラックがバレてしまいます。
名字を変えたからブラックが消えるということはありません。
結婚や養子縁組で名字が変わったから、今までの経歴はクリーンになったと考えないようにしましょう。
3つの信用情報機関とは
ローン審査を行う際に、使われるのが信用情報機関です。
この信用情報機関は1つではありません。
銀行、大手消費者金融、中小消費者金融で利用する信用情報機関は異なります。
更に複数の信用情報機関を利用する金融業者もありますし、信用情報機関どうしでも相互に情報交換が行われています。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)は一般社団法人全国銀行協会が運営しています。
銀行を中心として、政府金融機関、信用金庫など銀行系の信販会社が加盟しています。
銀行でローン審査を行う他はクレジットカードを作る時にも、こちらに問い合わせが行われます。
銀行で住宅ローンや自動車ローンを契約しているという場合には、必ず登録が行われています。
もちろん、住宅ローンや自動車ローンの契約をしているからといってブラックになることはありません。
日本信用情報機構(JICC)
日本信用情報機構(JICC)は主に消費者金融、クレジットカード会社などが加盟する貸金業法指定の信用情報機関です。
消費者金融でお金を借りたことがある方、クレジットカードを持っている方は情報が登録されているでしょう。
クレジットカードの申し込み履歴、支払状況、携帯電話の滞納履歴などの情報が記載されています。
株式会社シーアイシー(CIC)
株式会社シーアイシー(CIC)は中小消費者金融、自動車ローンなど各種ローン会社やメーカー系の金融機関などが加入しています。
クレジットやローンなどの申込情報などが登録されています。
ブラックかどうかの確認方法
自分が本当の意味でのブラックかどうかは信用情報機関に問い合わせを行うことで分かります。
例えば全国銀行個人信用情報センター(KSC)に登録されている内容は郵送で開示請求を行うことができます。
手数料1000円と公式サイトからダウンロードした書類を郵送すれば10日程度で登録情報が開示されます。
JICCとCICは郵送以外でも窓口での問い合わせができます。
審査に落ちてしまったけれど、心当たりが全くないという場合には間違った情報が記載されている可能性があります。
情報開示請求を行い、間違った内容が登録されている場合にはKSCに連絡をして情報を修正してもらいましょう。
ただし、記載されている内容が不都合であっても正しい情報である場合には修正できません。
ブラックリストの時効について
ブラックリストには時効があります。
全ての情報を永遠に記録しておくわけにはいきませんから、全ての情報は一定期間が経過すると自動的に削除されます。
つまり、一度、返済の著しい遅れや債務整理でブラックになってしまったとしても、一定期間が経過すると情報が消去されクリーンに戻るということです。
債務整理の場合は5年~10年、ローンの遅延に関しては解消されてからおよそ1年~5年です。
一度ブラックになってしまったとしても、時間が経過しているなら、すでにブラックではないかもしれません。
解消されたかどうかは上記の通り、開示請求で確認することができます。
また「スーパーホワイト」でも書いたように、結婚や養子縁組で名字を変え、まるで別人のような顔をしても意味はありません。
実際にスーパーホワイトな人は存在しないため、クレジットヒストリーが遡れない人に関してはより慎重に審査されてしまいます。
金融ブラックとは
金融ブラックとは「信頼を著しく損ねる契約不履行がある場合」に該当する次のような状況を指します
・クレジットカードの支払いやローンの返済が3ヶ月以上遅れている
・携帯代金の分割払いが未払いのまま放置されている
・返済ができずに保証契約による保証履行が行われた場合
・任意整理や特定調停、個人再生、自己破産など債務整理をした場合
一般的に「ブラック」というと、この金融ブラックを指します。
社内ブラックとは
金融ブラックで以外にも融資に通れない「ブラック」と呼ばれるものがあります。
その一つが社内ブラックです。
社内ブラックは信用情報機関が持っている情報に問題があるのではなく、クレジットカード会社やローン会社内に金融事故情報が記録されている状態です。
・以前その会社に申し込みを行った時の態度が悪かった
・遅延を起こした際の対応に誠意が感じられなかった
・その会社の借金を踏み倒した(債務整理などを含む)
上記の通り、様々な理由で悪質な顧客、要注意人物として登録されていると社内ブラック扱いとなります。
社内ブラックは他社での審査に影響を与えませんが、信用情報に登録された記録と異なり、一定期間が経過してもこの情報は消えません。
各店舗で情報は共有されているので、支店を変えても同様です。
申し込みブラックとは
申し込みブラックは短期間に複数のクレジットカード会社や消費者金融に申し込んだ際に起こる状態です。
一般的に1ヶ月以内に3箇所以上に申し込みを行うと「申し込みブラック」となります。
申し込みブラックの何がいけないでしょうか?
それは返済が滞るリスクが高いと判断されるという点です。
短期間に複数に企業にお金を借りたいと思う=かなり切羽詰まった状況であると判断されます。
たとえば複数の金融業者からお金を借りたまま逃げてしまう。
借りるだけ借りて自己破産するつもり。
というような状況が想定されるのです。
自分に置き換えてみても、手当り次第に知り合い全員に借金を申し込んでいる人がいたら信用できないと判断するでしょう。
貸しても戻ってくるわけがないと感じると思います。
同じような状況というわけです。
申し込みブラックはKSCなら1年、JICCとCICなら6ヶ月で情報は消去されます。
初めてのローン申し込みのときに多いのが、審査に通るか不安だから保険として複数の会社に申し込むというパターンです。
本人の意図とは反対に、逆に審査に通れなくなってしまうので注意しなくてはいけません。
審査に通るか不安だからと言って複数の会社に申し込むというのは避けるべきです。
一つの会社で審査に落ちてしまった場合には原因を考え、その原因を取り除いた上で次の会社に申し込みましょう。
同時進行や立て続けに片っ端から申し込むというのは、逆に審査落ちの理由を作ることになります。
どうしても不安な場合にも、2社までに留めるべきです。
ブラック以外の審査落ちの理由
ブラック以外にも審査に落ちてしまう理由はさまざまです。
信用情報に傷があるから一律ダメというわけではありませんし、信用情報に傷がないから必ず審査に通るということもありません。
ローン審査ではさまざまな項目を多角的に見て判断しています。
例えば次のような方は返済能力がないと判断されるため、審査に通ることができません。
・無職(専業主婦は例外あり)
・収入が少ない
・収入に対して申し込み金額が高すぎる
・勤続年数が少ない/転職を繰り返している
また、次の事項に該当する方も審査落ちしてしまいます。
・勤務年数や収入などに虚偽の申告がある
・職場への在籍確認ができない
・本人確認のための折返しの電話に出なかった
専業主婦の方は配偶者の収入等があるため融資が受けられるケースもありますが、基本的に本人自身に収入がなければお金を借りることはできません。
最低でもアルバイトやパートなどで安定した収入があることが条件となります。
銀行から融資を受けられるのはこんな人
銀行のローンに申し込むなら次の条件に合致するかを判断基準にして下さい。
・信用情報に傷がないこと
(他社ローンなどで遅延していない、債務整理をしていない)
・複数の会社から借り入れを行っていないこと
・複数の会社に借り入れを申し込んでいないこと
・継続して安定した収入があること
・収入に対して高額を借り入れようとしていないこと
もし銀行の審査に通るかどうか不安な場合には、各社で用意している審査診断を試してみると良いでしょう。
個人情報を伏せながら、審査に通るかどうかを自動診断してもらえます。
実際の審査とは異なるため、自動診断でOKが出たからと言って必ずしも本審査に通れ貸付が行われるわけではありません。
しかし一つの判断基準にはなるので、まずは審査に通るかどうか診断を受けてみると良いでしょう。
銀行カードローンは審査が厳しい
銀行カードローンの審査は最も審査が厳しくなります。
大手消費者金融のカードローン、中小消費者金融のカードローンに比べて最も審査が厳しいです。
これには様々な理由があります。
審査が厳しい理由① 保証会社が審査しているから
銀行カードローンの審査は銀行ではなく、保証会社が行っています。
保証会社はカードローンの申し込みが行われると信頼できる人物かどうかを審査します。
そして信頼できる人物だと判断できれば、その融資に対して保証を行います。
万が一、返済が滞ってしまい、いつまでも返済が行われないという場合には保証会社が弁済を行います。
全額を保証会社が変わりに支払わなくてはいけないのです。
複数の人が返済できないということになれば、保証会社の経営が破綻してしまいます。
そこで、保証会社は代理弁済を避けたいため、審査を厳しく設定しているのです。
審査が厳しい理由② 多くの申し込みがあるから
審査が厳しい理由は、顧客に困っていないという点も挙げられるでしょう。
知名度の高いメガバンクは顧客を選ぶ立場にあります。
特に借り入れをお願いしなくても、次から次に申し込みがあります。
わざわざ条件の悪い人に貸す必要がないのです。
比較的条件の良い、確実に返済可能な人にだけ融資を行っても経営上、何の問題ありません。
そこで審査条件も必然的に厳しくなっているのです。
メガバンクよりは地方銀行がおすすめ
銀行カードローンの審査はメガバンクよりも地方銀行が通りやすくなります。
メガバンクはその知名度の高さから審査基準がより厳しく設定されがちです。
一方地方銀行は地域密着で営業をしていることもあり、窓口で相談を行えば多少融通を効かせてくれることがあります。
特に緊急でお金が必要になった事情次第ではカードローン以外の選択肢を提示してくれることもあります。
条件が厳しいかな?借りられるか不安。と思った場合には、お住いの自治体にある地方銀行で相談してみると良いでしょう。
また、銀行カードローンは振込で行われます。
すでに口座を持っており利用実績がある場合には審査がスムーズに進む傾向があります。
地方銀行に口座を持っているなら、強みとなるでしょう。
銀行よりも消費者金融の方が審査基準が低くなる
銀行カードローンの審査に通れそうにない、という場合にはプロミス、アイフル、アコム、レイクなどの大手消費者金融がおすすめです。
銀行に比べると大手消費者金融は審査のハードルが少し下がります。
ブラックの場合には融資が受けられませんが、チャレンジしてみる価値はあります。
更に中小消費者金融であれば、審査基準は更に下がります。
知名度が低い分、他社で断られたような多少条件が悪い人でも融資を受けることができます。
特に「他社でダメだったけど、ココでなら借りられた」という口コミが多いのも中小消費者金融です。
金利等は銀行に比べると高めになりますが、闇金とは異なり正規業者なので悪徳な取り立てを受ける心配はありません。
また中小消費者金融でも初回利用時には30日間無利息キャンペーンを行っているところがあります。
多少金利が高くなっても、その分、短期間で返済をすれば利息が膨れ上がる心配はありません。
事業者ならファクタリングで資金調達しよう
お金を借りる目的が生活費ではなくが事業資金であるなら、ファクタリングで資金を調達するという方法があります。
銀行からお金を借りるだけが資金調達の方法ではありません。
もちろんメリットとデメリットがあるため、全ての方におすすめというわけではありません。
まずはファクタリングの知識を正しく身につけ、ローン以外の選択も比較し、視野に入れると良いでしょう。
ファクタリングとは ファクタリングの基礎知識!
ファクタリングは個人事業主や企業から売掛債権の買い取り、管理や回収を行うのが特徴です。
また売掛債権に保険をかけてリスクを回避するということも可能です。
日本の商取引は「信用取引」が基本となっています。
先に商品やサービスを提供し、後日代金を回収するという仕組みです。
しかしこの方法では、商品やサービスの提供と、代金の回収の間に期間があるため、入金が遅れたり貸倒れになったりというトラブルが起こることがあります。
ファクタリングではこの信用取引に対して、相手方に倒産の危険がありそうだなと感じた場合に保険をかけたり、未回収の売掛金を売却したりすることができるのです。
資金調達の目的で行われるのはこのうちの「未回収の売掛金の売却」、つまり買取型のファクタリングです。
ファクタリングのメリット
ファクタリングのメリットには次の通りです。
・最短即日で未回収の売掛金を現金化することができる
・ローンではないので信用情報に傷がつくことがない
・決算書に影響がない
・銀行からの融資に比べて審査基準が甘め
・万が一取引先が倒産した場合でも、売掛金の回収・返済義務はない
・担保や保証人が不要
・第三者(売掛先)に知られることなくファクタリングをすることも可能
銀行からお金を借りれば、返済義務が発生します。
取引先が倒産して売掛金が入ってこなかった場合でもローンが消えるわけではありません。
期日が先の売掛金を即日現金化することができるのが最大のメリットと言えるでしょう。
また貸金業ではないので総量規制などが適用されないというのも大きいでしょう。
ファクタリングのデメリット
ファクタリングのデメリットは次の通りです。
・手数料がかかるので売掛金よりも受け取れる金額は少なくなる
・三社間ファクタリングの場合、取引先の承諾を得る必要がある
・場合によっては債権譲渡登記が必要になることもある
ファクタリングを行う際に、ファクタリング会社に手数料が支払われます。
このため売掛金に対して手数料が引かれた金額の支払いとなり、満額を回収できるわけではないというのが最大のデメリットとなるでしょう。
ファクタリング会社おすすめランキング
ファクタリングは主に大企業を対象にした大手企業から中小企業を想定した中小のファクタリング会社など様々な企業があります。
中でも中小~個人事業主でも利用できるおすすめの機関を紹介します。
第1位 日本中小企業金融サポート機構
日本中小企業金融サポート機構は一般社会法人という非営利団体が運営するファクタリングサービスです。
利益を追求していないことから、手数料等も少なく抑えられており、大変評判が高くなっています。
資金調達スピードも最短1営業日となっており、銀行カードローンに比べて審査が通りやすくなっています。
主に中小企業の資金繰りを支援する目的で開設されておりますが、小規模事業者や個人事業主でも利用できます。
また、郵送で申請できるため、完全非対面でファクタリングを行うことができます。
第2位 事業資金エージェント
事業資金エージェントは500万円までの売掛金であれば来店・面談不要で買い取って貰えるのが最大のメリットです。
2社間ファクタリングを専門としており、秘密厳守で営業しているため取引先にファクタリングを行ったことが知られる心配はありません。
また赤字決算や税金滞納中でも審査に通りやすいと言われています。
個人事業主も利用でき、2社間ファクタリングの手数料も1.5%~9%とかなり低く抑えられています。
取引のスピードは500万円以下なら最短3時間と短く、1000万円以上でも最短即日~翌日と短時間で完了します。
第3位 株式会社ビートレーディング
ビートレーディングは最短即日審査・入金が可能なファクタリング会社です。
銀行融資とは違い利用者の経営状況よりも、売掛金がどんなものなのかを重点的に審査をします。
売掛先との取引は順調か、遅れずに入金されているかという点です。
現在、利用者がブラックであっても、これは考慮されません。
個人事業主でも利用でき、売掛金を最大98%で現金化することができます。